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金融機関の審査のポイント

金融機関の審査に対する考え方

金融機関の選定が済んだら、次は申込みです。
日本では住宅ローンを利用するほとんどの方が、不動産会社からの紹介で金融機関を選定し、そのまま申込みをしているようです。その方が書類集めもスムーズで、追加書類等があれば銀行からの連絡が取りやすくよりスピーディーな回答が得られるというメリットもあります。ただ、実際に書類に記入したり、住民票などの公的書類を取得するのはご自身で行なうことになります。

金融機関の担当者に書類を提出して、「大丈夫でしょうか?問題なさそうですか?」と聞いてもほとんどが「総合的な判断でご回答します」と言われ、その場では、満足な回答は得られません。「融資案件に関しては、断定的な判断を下してはいけない」というルールがありますので、結果が出るまで待ちましょう。ただいつまでに回答をもらえるかだけは聞いておきましょう。

住宅ローン審査のポイント

1.収入と返済のバランス
金融機関が定める年収の最低ラインに達しているかどうか、また収入が安定しているかをチェックされます。
2.職業(勤務先)
職業や勤務先の業績などがチェックされます。職業、勤務先によっては融資を受けるのが難しくなる場合があります。また、自営である場合は民間企業に比べて条件は更に厳しくなります。
3.勤続年数
勤続年数がチェックされます。年数が短いと、高リスクと判断される場合もあります。
フラット35は前年度の年収で判断されるため、勤続年数は問われません。
4.現在および過去のローン利用状況
住宅ローン以外 (車のローン・カードローンなど) のローン利用状況をチェックします。現在のローン利用残高が多かったり、過去に支払いが遅れた場合などは、融資を受けるのが難しい場合があります。
5.購入物件の担保評価
金融機関や保証会社は、購入物件に対して第一順位の抵当権を設定します。
万が一の場合に、物件をもって弁済に充ててもらうためです。そのため物件の担保評価も審査上重要な要素となります。

大抵の民間金融機関では、以上の5項目になります。1と4は『返済比率』、5は保証会社または専属部署による『査定評価額』という形で絶対的な数値が出ますが、2と3の審査は総合的な判断になります。

収入と返済額のバランス、現在および過去のローン利用状況

【返済比率】
年収に対する、全ての借入の年間総返済額の割合を返済比率といいます。
年間総返済額に、既存の借入の年間返済額を加算し年収で割り、求めます。

(住宅ローン年間予定返済額+既存借入の年間返済額)÷年収×100

※ここでは住宅ローンの返済予定額を、試算金利3.6%で求めた毎月の返済額×12ヶ月で算出しています。金融機関により試算金利は異なります。
※給与所得者の場合、年収とは源泉徴収票の給与所得(税込)を指します。

民間金融機関では、この数値が35%?40%以下ですと、審査の対象となるといわれています。
フラット35では、店頭金利で計算して、年収400万円未満の方は30%以下、400万円以上の方は35%以下とされています。

【サンプル】会社員(給与所得者)の場合
年収 600万円(税込)
借入額 3,300万円
金利(試算金利) 3.6%
借入期間 35年
その他借入 オートローン:毎月3万円

住宅ローン返済額  138,304円/月→1,659,657円/年
オートローン返済額  30,000円/月→  360,000円/年
年間返済額合計              2,019,657円

2,019,657円÷6,000,000円×100%=33.66% →35%以内なのでクリアー

※管理費・修繕費は返済比率には含まないケースが多いようです。
※銀行によっては返済比率を40%程度まで許容する銀行もあります。
※本件借入の試算金利は銀行によってまちまちですが、実際の実行金利よりは高くしているのが一般的です。

購入物件の担保評価と自己資金の割合

金融機関や保証会社は独自に担保評価を算定しますが、この担保評価は、この物件に対していくらを上限に融資をしてもいいという基準となる数値で、仮に返済比率の基準を満たしていたとしても、 金融機関は担保評価を基準に算定した上限数値を超える金額での融資はしません。住宅ローンの債権が担保では賄えず、オーバーローンになってしまうからです。また、金融機関や保証会社の算定する担保評価は、積算方式という計算方法を用いているため、流通価格(売買価額)より下回るケースがほとんどです。当然審査する金融機関や保証会社によっても、担保評価は変わりますが、路線価等の国や地方公共団体が出している指標を基に、算定方法をシステム化しているところが多いので、あまり変わらないというのが私の印象です。

当然、担保評価を上回る金額については、ご自身で用意することが必要となります。よく広告で見る自己資金なし、フルローンで購入!というコピーは、担保評価のことを考えると、現実的には厳しいのではないのでしょうか。

担保評価は、あくまで金融機関や保証会社が算定する価値で、流通価値とは異なります。 流通価格には、主に取引事例比較法が用いられ、類似物件の過去の取引事例を基に算定されます。また、不動産会社の利益や、リフォーム等の費用も価格に反映されています。ちなみにリフォームに関しては、担保評価には鑑みないケースがほとんどです。(リフォーム分も考慮する金融機関も出てきました。)
不動産の売買は相場というものがあっても、絶対的価額というものがありませんので、時代背景によっても変わりますし、売主と買主の気持ちや状況によっても変動します。

勤務先や勤務年数

『担保評価』や『返済比率』は、絶対的な数値で表せるため、はっきりとした基準がありますが、勤務先や勤続年数はどうでしょう。金融機関の担当者は申込みを受け付けてから、保証会社や担当部署に稟議書を提出します。この稟議書を見た審査担当者の総合的な判断になります。同じ会社での勤続年数が3年以上という規定を設けている金融機関もあるようですが、現在のライフスタイルでは、働き方の多様化やヘッドハンティングされている人も多く、条件が良ければ転職に対して抵抗感がなくなりつつありますので、金融機関としても、そこに重点をおいていしまうと融資できる人が少なくなるので、これに関しては、審査項目の一つの材料程度として考えてください。金融機関は、結局、返せる人に貸したいのが本音というところです。

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